お茶出しは会社の第一印象をよくするためのビジネスマナーとして非常に重要です。
お茶出しは「会社のレベルがわかる」といわれるほど大切な役割を果たします。
タイミングやマナーを守ったお茶出しができると、来客者だけではなく上司からも一目置かれるでしょう。
そこで今回はお茶出しのマナーについてまとめました。
今回の記事を読んで、お茶出しのマナーをおさえて失礼がないようお客様をもてなしましょう。
お茶出しには大きく分けて基本マナーが3つあります。
おいしいお茶を淹れるのも大切ですが、お茶出しをする際のマナーをおさえるのも重要です。
相手に不快感を与えないよう、注意してください。
お茶出しでは、上座と下座を意識し順番を守るのがマナーです。
上座はドアから一番遠い奥の席で、下座はドアに一番近い席を指します。
上座である奥の席から順に、下座の席が最後になるようにお出ししましょう。
注意点としては、向かい合って座る場合にドアから離れている側の席の真ん中が上座であるパターンもあるので、上座と下座の位置はあらかじめ確認しておくと安心です。
湯呑みと茶托は別々に運ぶのがマナーです。
茶托とは、湯呑みの下に置く小さなお皿を指します。
茶托があれば、万が一お茶がこぼれてしまっても、机や書類を汚す危険がありません。
お客様のいる部屋に入ったら、サイドテーブルなどにお盆を置きましょう。
そして、お盆の上で湯飲みを茶托にセットします。
最初からセットした状態で運んでしまうと、お茶を出す前にこぼれてしまう可能性があるので注意してください。
知らないうちにお茶がこぼれている可能性もあるため、布巾で湯飲みの底を軽く拭いてから置きましょう。
湯飲みの底が濡れていると、飲もうとして持ち上げたときに茶托とくっついてしまう可能性があるため、気を付けてください。
ペットボトルでのお茶出しは、決して失礼ではありません。
最近では、コロナの感染を防ぐために、お茶やコーヒーをペットボトルで来客に出す企業も増えています。
ペットボトルで出せば、手を付けないためにほこりが浮くなどの心配もありません。
残ったら持ち帰れるというメリットもあります。
夏場などであればペットボトルを冷やしたうえでお出しすると親切です。
また、ペットボトルに紙コップを添えるとより丁寧な印象を与えます。
ペットボトルで出す場合は、ホコリなどが入らないように上からかぶせるのが一般的です。
冷やしたペットボトルを出す場合は、コースターも用意すると水滴がテーブルに落ちずに、会議の資料も汚れにくいです。
お茶は来客者を安心させるほか、水分補給や気分転換などの幅広い役割を果たします。
大事なポイントに注意して美味しいお茶を淹れましょう。
①湯呑にお湯を注ぎ温めておく
湯呑を温めておくとお茶が冷めにくくなり、最後までおいしく飲めます。この一手間を加えると、温かいお茶を最後まで美味しく味わえるため、必ず行いましょう。
②急須に茶葉とお湯を淹れて蒸らす
急須にお茶の葉を入れ、お湯を注いだら約1分間蒸らします。蒸すと茶葉が広がり、より香りとコクを引き出せるのです。蒸らし時間が長すぎると苦みや渋みが出てしまうので、注意してください。蒸らしている間に湯呑みのお湯を流しましょう。
③お茶を淹れる
お茶を湯呑に注ぎます。このとき、すべての湯呑みに少しずつ注ぎ、味が均等になるようにしてください。そして、お茶を淹れすぎると運ぶ時にこぼれてしまうため、注ぐお茶の量は湯呑みの7分目までにしましょう。
番茶であれば熱湯、煎茶などはやや低めの温度のほうがおいしくなるので、来客用のお茶の場合は70~80℃くらいのお湯で淹れましょう。
そして、茶葉の量は多めに、ゆっくりと抽出することも美味しいお茶を淹れるポイントです。
お茶を出すシーン別にマナーがあります。
お茶を出す際にはタイミングが非常に重要です。
会議や来客対応でお茶を出す際にはいつがよいのかしっかりおさえましょう。
会議でのお茶出しは、会議進行の妨げにならないようタイミングが大切です。
お茶出しが早過ぎてしまうと会議室内でも席が決まらず、落ち着かない雰囲気の中で誰に出したお茶なのか分からない状態になってしまう可能性もあります。
反対に遅過ぎると会議の内容がディープになってしまい、 会議室に入りにくい雰囲気になる可能性があります。
また、お茶を早く淹れすぎてしまうと冷めてしまいます。
関係者が全員揃っていて、着席が終わった頃がベストタイミングです。
お客さまを応接室にお通しして、担当者に伝えたものの、何らかの理由でお待ちいただく場合があります。
その際にはすぐにお茶の準備をし、「お待たせして申し訳ございません」とお詫びの言葉を添えてお茶を出します。
担当者がすぐに対応できる場合は全員が着席したころのタイミングでお茶を出すのが良いでしょう。
カップの取っ手、スプーンの持ち手は右側にして、ソーサーと一緒に両手で出しましょう。
もし左利きの方が参加している場合は、左側に向けるとよい印象をもたれます。
コーヒーにミルクやお砂糖、スプーンをお付けする場合は、ソーサーの上に置いて出しましょう。
スプーンは持ち手が右側になるように、かつカップの手前に置きます。
砂糖はスティックタイプであれば、スプーンに沿って置き、角砂糖やポーションミルクの場合はスプーンの左側に置きます。
しかし、最近では砂糖やミルクを器に入れ机の中央に置き、使う場合に取っていただくスタイルが増えています。
「お砂糖やミルクはご自由にお使いください」と一言添えると親切です。
お茶を出す際には、以下のトラブルに注意してください。
対処法をあらかじめ知っておくと冷静に対応できます。
トラブルと対処法をしっかり押さえてお茶出しに臨みましょう。
お茶の数が足りない場合は、来客側の上座からお茶を提供します。
その後、自社の上座からお茶を提供し、不足している分は「改めてお持ちいたします」と声をかけてからもう1度お出ししましょう。
「お茶は不要」と言われた際には、再度お持ちする必要はありません。
一般的に2杯目を出す適切なタイミングは「1杯目のお茶を出した30分後」と言われています。
会議は1時間単位で設定される場合が多いのですが、会議が終わらなそうな場合は、長期化しそうなタイミングでお茶を出しても良いでしょう。
会議が一段落ついた頃合いを見計らってお茶を出すと良いです。
お茶を断られた場合は相手の意見を尊重し、お茶を控えるのがマナーです。
ただし会社によっては、念のためお茶を出して飲む判断を相手にゆだねる場合もあるので、事前に上司に確認しておきましょう。
お茶をこぼしてしまった場合は、速やかに相手に丁寧に謝りましょう。
その後、衣服や会議資料が濡れてないか確認し、濡れてしまっていた場合は布巾で拭いて下さい。
お茶出しは、会議の人数など様々な状況で臨機応変に対応することが求められます。
トラブルがおきる場合もありますが、お茶出しの基本マナーをしっかり押さえておけば問題ありません。
マナーを守ることも大事ですが、お客様のためを想ったお茶出しを心掛けるのも重要です。
慌てず丁寧に相手をもてなす気持ちでお茶出しに臨んでください。
今回の記事を参考にぜひ、お茶出しのマナーをおさえて、相手が気持ちよく過ごし帰っていけるような対応を心掛けましょう。
今回はお茶出しの方法について解説しましたが、お客様と接する際は、何事も誠心誠意に気持ちを込めた対応が大事です。
お茶出しも同様ですが、「何かを伝える」ことも、気持ちを込めて対応しましょう。
代筆手書き屋では、文章の作成から代筆まで行っています。
来客や取引先、上司などに大事な気持ちを伝える際には、ぜひご活用ください。