老人ホームは、トラブルを避けるために差入れなどを受け取らない場合がほとんどです。
しかし、親族がお世話になった老人ホームへ、何かお礼をしたいと考えている方も多いでしょう。
本記事では、老人ホームを退去する際のお礼について解説します。
併せて、お礼状の書き方も紹介していきますのでぜひ参考にしてください。
施設によって退去時のお礼への対応は異なります。明確に禁止している場合もあるので注意が必要です。
「職員へのお礼はお受けしていません」「心付けはお断りします」などという貼り紙が施設内にある際には、お礼の品物を持参しても断られてしまいます。
施設がお礼を受け取らないのは、「差し入れの有無で待遇が変わると思われては困る」「ほかの利用者さんに賄賂だと誤解されトラブルになりかねない」という理由から来ている場合が多いです。
しかし、退去時であれば便宜を図ってもらうためではないとわかるため、受け取ってもらえるかもしれません。
一方で、退去後もお礼を受け取らない施設もあります。その際は無理にお礼の品を渡さずに感謝の気持ちを伝えて持ち帰りましょう。
老人ホームのお礼に関するマナーは大きく分けて3つあります。
老人ホームを退去する時には感謝の気持ちが大切です。
しかし、高級品や現金は相手に不快感を与えてしまいます。
相手へ気持ちが伝わるよう、少しばかりのお菓子や手紙を贈るとよいでしょう。
何か品物を持参する場合には、小分けで日持ちするお菓子を選びましょう。
せんべいやクッキーなど、1つずつ包装され、小分けになってるお菓子であれば、全職員に届きやすいです。
生菓子など日持ちしない品物は避けるようにしてください。
金額があまりにも高い品物を贈るのはやめましょう。
退去後であっても、高価なお礼は入居者に誤解や不快感を与えてしまう可能性があります。
どうしても現金を送りたい場合は、寄付という形であれば受け取ってもらえるケースもあるので相談してみるとよいでしょう。
差入れを受け取らない方針の施設であっても、感謝の手紙であれば確実に受け取ってもらえます。
お礼状であれば職員全員に共有されますし、お世話になった職員に個別で渡すことも可能です。
ぜひお礼状を書いて感謝の気持ちを伝えましょう。
老人ホームを退去する時のお礼状の書き方についてご紹介します。
お礼状を書く時には具体的なエピソードや近況を伝えるとよいでしょう。
また、お世話になったスタッフ個人に感謝を伝えるとより気持ちが伝わります。
【具体的なエピソードを入れる】
実際にスタッフがしてくれた行動を書くと、相手と思い出を共有できます。
感動した経験を書き、ぜひ感謝の気持ちを伝えましょう。
【スタッフ個人に対するメッセージを書く】
スタッフ個人に感謝を伝えると、介護施設のスタッフが利用者家族との繋がりの深さを感じられます。ぜひお世話になったスタッフにメッセージを書きましょう。
【自分たちの近況を伝える】
介護施設にいるスタッフは、退去後の利用者や家族の近況を知る機会が少ないです。
そのため、近況や今後の過ごし方を伝えると、安心したり親しみやすさを感じたりできるでしょう。
皆様こんにちは。
いつも明るい○○での日々を懐かしく感じます。
私の母、○○が退去するにあたり、心よりの感謝の意を申し上げます。
皆様の手厚いサポートのもと、母が○○で過ごした時間は、本当に宝物です。
皆さんと一緒に過ごしてたくさんお話ができたことを母は本当に喜んでおりました。
また、皆様の献身的なケアと温かい接し方に、私たち家族は本当に感謝しております。
○○を退去して自宅で暮らすこととなりましたが、近所に住む母の妹もお手伝いをしてくれることとなり、また毎日がにぎやかになりそうです。
また、何かの機会に母と訪れることができればと思っております。
その際には、どうぞよろしくお願いいたします。
本当にありがとうございました。
家族がお世話になった介護施設を退去する際に、「何かお礼をしたい」と考えるのは当然です。
ただし、お礼を受け取ってもらえるかは、施設によって対応が異なります。
規則などを理由に受け取りを断られた場合は、お礼状のみ渡すとよいでしょう。
本記事を参考にぜひ、施設にとって負担にならない方法で感謝の気持ちを伝えてください。
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