手書きの感謝の手紙やお礼状は、相手に感謝を伝えられる、価値あるコミュニケーション手段の1つです。
活用すれば、相手との関係性をさらに深められ、より良い人間関係の構築に役立つでしょう。
感謝の手紙やお礼状はさまざまなシーンで活用できます。
この記事では、感謝の手紙やお礼状を送る上で気をつけるポイントや、書き方について紹介していきます。
感謝の手紙やお礼状は、「感謝したい」と感じた行為を受けたその日や翌日など、できるだけ早目に送るのが礼儀です。
早めに送れば、より感謝が伝わり相手にも喜んでもらえます。
手紙をすぐに書くのが難しい場合、当日か翌日に電話かメールでお礼を伝え、遅くとも3日〜1週間以内に感謝の手紙を送りましょう。
先立って感謝を伝えた上で、手紙を送れば相手に丁寧な印象を与えられます。
手紙には遅れてしまったお詫びをそえるようにしてください。
感謝の手紙やお礼状を含め、手紙には基本の形式があります。
手紙の基本構成は以下の通りです。
基本構成にのっとって書くと、相手が読みやすい上、自分も書きやすくなります。
親しい友人や知人に送る場合は、前文を省略して主文から書くのも1つの書き方です。
ただし、手紙を基本の構成にしておくと、より相手にわかりやすくなり、気持ちも伝わりやすくなります。
構成それぞれの書き方について解説するので参考にしてください。
手紙は以下の構成要素で成り立つ前文から書き始めます。
構成要素からわかるように、前文とは、本題に入る前のあいさつです。
頭語は1行目の行頭に1文字分、文字下げをして書き、その下に1文字分スペースを空けて季節のあいさつを書くか、改行して季節のあいさつを書いていきます。
ただし、略式の「前略」や「冠省」、緊急の手紙での「急啓」や「急呈」などは、あいさつ文を省略してすぐに本題に入れる頭語です。
感謝の手紙として前文をしっかり書くのであれば、適切な頭語を用いましょう。
感謝の手紙であれば、本題となる主文でしっかり感謝の気持ちを述べていきます。
主文は、手紙の中で最も伝えたい用件の部分です。
まずは感謝の言葉を述べ、続けて具体的な気持ちや感想、エピソードなどを述べるといっそう感謝の気持ちが伝わります。
主文は改行を行い、「さて」「このたびは」などの起こし言葉から始めるのが一般的です。
起こし言葉から書き始めれば、相手も「ここから本題」とわかる目印になります。
主文の後、文章の最後にくるのが以下の構成要素から成る末文です。
末文がしっかり書けていると、相手への親しみや敬意、気遣いを伝えられるほか、手紙そのものをすっきり締められます。
相手や相手の家族の健康や、仕事での活躍を祈るなど、さまざまなバリエーションがあるので、相手に適した結びのあいさつで締めましょう。
結語は頭語と対になるものが決まっているので、適切な結語を結びのあいさつの行末に1文字分上げて、最低でも文末から1文字分スペースを空けて書きます。
文末の下にスペースがなかった場合は、改行をして、行末に1文字分文字上げをして結語を書いてください。
文章を全て書き終えたら、最後に後付けを書きます。
手紙が「いつ」「誰によって」「誰に向けて書かれたか」がはっきりわかるように記されるのが、後付けです。
宛名は「様」や「殿」、「先生」など敬称をつけるのを忘れないようにしましょう。
日付は縦書きなら漢数字、横書きなら算用数字を用いて、和暦で書くのが一般的です。
感謝の手紙やお礼状で使える、頭語と結語のペアについて紹介します。
どの頭語にどの結語を使っていいかわからないという人もいるでしょう。
ここで紹介するのは一般的なものから丁寧な手紙、略式で使える頭語と結語です。
頭語 | 結語 | |
一般的 | ・拝啓・拝呈・啓上 | ・敬具・敬白・拝具 |
丁寧な手紙 | ・謹啓・恭啓・粛啓・謹白・謹呈 | ・敬具・謹言・謹白・頓首・敬白 |
略式 | ・前略・冠省・略啓 | ・草々・早々・不一 |
感謝の手紙をしっかり書くのであれば一般的、目上の人に送るのであれば丁寧な手紙の頭語と結語を使ってください。
ただし、親しい友人や知人に率直に感謝を伝えたいのであれば、略式でも問題はありません。
感謝を伝えたい相手に対して、最適な頭語と結語を選びましょう。
頭語と結語には、以下のように主に女性が使うものがあります。
頭語 | 結語 | |
一般的 | 一筆申し上げます | かしこ |
丁寧な手紙 | 謹んで申し上げます | かしこ |
略式 | 前文お許しください | かしこ/不備 |
漢字2文字の頭語と結語を使うより、女性らしいやわらかな印象になるのが特徴的です。
ただし、場合によっては女性らしさを強調しかねないので、ビジネスシーンなどのお礼状では避けた方が良いとされています。
男女のどちらから送る場合でも、頭語と結語は、送る相手によって使い分けることが大切です。
感謝の気持ちを手紙という形にすると、相手により気持ちが伝わるようになります。
書面で気持ちを伝えれば、相手の心に響き、より丁寧な印象が強く残るでしょう。
昨今は電話やメール、LINEなど気軽にコミュニケーションを取れるツールが充実している時代です。
そのような時代だからこそ、手間のかかる手書きの感謝の手紙は、読み手に趣深い感情を抱かせます。
今回の記事を参考に、ぜひ手書きの感謝の手紙やお礼状に挑戦してみてください。
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感謝の手紙やお礼状でお困りの人は、ぜひご相談ください。